芦沢央の「悪いものが、来ませんように」を読んだ。
そもそも、芦沢央の名前をどう読めばいいのかいまだにわかってない私。
さすがに今回しらべたところ「あしざわ よう」とお読みするらしい。
ウィキに写真が出ていたが、ふつうの「わかいお母さん」という感じですこしびっくり。
この、祈るような必死ですがるようなタイトルが秀逸だな。
本屋ではあなたもきっと騙される、とか二度読み必須などの惹句が踊っていたこの本。
騙されると知っていてなお、やっぱり騙された。
芦沢央の本は2冊目。一冊目「火のないところに煙は」も相当私好みであったが、ちゃっかり勝手に読んだ娘2号(中3)は「これって本当の話?」と真剣にビビっててかわいかった。
なぜ騙されるのか、どのように騙されるのかをご説明できないのが大変残念である。
とても仲の良い二人の女性「奈津子」と「紗英」。
二人のその共依存としか思えないべったりぶりがまずは読者にとってはおぞましい。
いろんなキーワードを避けながらこれ以上私は説明できないが、仲良くやっていた二人も紗英の旦那が殺されたことで破滅が始まる。
二人の視点が入れ替わりながら物語は進むが、後半になると二人の知人のインタビューという形式で二人の関係について語られる。
他人が自分をどう思っていたかなんて本当にわからない。
ここら辺がほんとに怖い。
それにしてもやられた~
藤田香織の開設はネタにも触れずこの本のどんでん返しの衝撃を伝えていてすごい。
本格的に読書の秋。すっかり騙されてしまいたい方におすすめ!