iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

ちょっとおちゃめな横溝正史?「びっくり箱殺人事件」を読んだ

 先日、ちょっとだけ値下がりしていた(しょっちゅう値下がりしてるんですが)kindle版の「びっくり箱殺人事件」を読みました。
これ、金田一耕助シリーズって書いてあるのに、あれ?なんかいつもの調子がちがう?金田一耕助はいつでるかいつでるの?と思いながら読みましたが、結局最後まで登場せず。

 

何がそんなに違和感って、なんとなく笑わせようとしてるでしょ?っという地の文。

登場人部だって、深山幽谷(しんざんゆうこく)先生とか、灰屋銅堂(はいやどうどう)君なんていうふざけた感じ(まあ芸名ですが)

劇場で起こる連続殺人事件をけんけんがくがく、最終的には深山幽谷先生が解き明かします。

しかし、最後の犯人の「僕は・・・ガールシャイなんだ!」っていうのが・・・
女の子と喋れないということらしい。頭から離れないフレーズとなりました。「ガールシャイ」って。


実際には2編組で「蜃気楼島の情熱」という短編にしか金田一は出てこない、、、という。

蜃気楼島の情熱では、しっかり金田一耕助が活躍しておりましたよ。

ここでは、金田一耕助がはかまを愛用している理由が語られています。

和装のほうが洋服よりラク!ってことらしい。ホントかな?


少なくとも靴よりは草履のほうがラクだ~と力説する金田一耕助。かわいい。


どちらもトリックはしっかり満足の1冊でした。

 

それにしても、この表紙ものすごいインパクトですよね。

 ということで調べたらこんなサイトを見つけました。
表紙は杉本一文という画家がずっと描いているようですね。ほんと、横溝正史の世界観にベストマッチだわ。kindleで購入するとこの表紙がよく見れないのが難点ですな。。

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