iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

暑い時には怪談を

 

 

1億円を強奪した男が深夜タクシーに乗り吉原に向かう途中、タクシー運転手が語りだした怪談が現実になり…虚構と現実のあわいの恐怖を描く手塚治虫「バイパスの夜」。
美内すずえ「白い影法師」は、転校した教室の空席に座った涼子は、徐々に空席の理由を知ることになり……学校の地縛霊、心霊現象の恐怖。唐の文宗の頃、長安に住む勤勉実直で豪傑な男が夜ごと怪異が起こるという廃墟で肝試しをすることに。そこで目にしたのは、ガミガミと怒る小さい自分の姿だった…諸星大二郎の幻想譚。徐々に巨大化・狂暴化するモンスターの恐怖を描いた日野日出志の「はつかねずみ」、花輪和一の「怨焔」はいわゆる「江戸怪談」を描く。味わいの違う8つの恐怖。決して古びることのない名人技を堪能できる一冊。
電子書籍には永井豪「霧の扉」は含まれていません。※電子書籍にのみ、著者のサインが収録されています(手塚治虫美内すずえ諸星大二郎内田春菊花輪和一萩尾望都 敬称略6名)

 

往年の大作家たちにホラーの詰め合わせ。

 

諸星大二郎が読みたくて買ったけど、なかなかどおして、日野日出志のやつが怖かった・・・一番トラウマかな・・・

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そして、我らがガラスの仮面の美内先生。

正直そこまで怖くはないけど、雰囲気あるわ~

プールの着替えで一人残されたときのゾッとする感じとか、思い出す。

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こちらは、お目当ての諸星大二郎の「小人怪」

いつでも口うるさく家人を注意して、尊大な男が見た白昼夢。

自分と同じ様にえばって家族に注意をし、そのくせ隣家の奥様の情事を覗いて興奮してしまう様をねずみが再現するという。

なんか、こういう昔話ありそうな。怖いというより不思議な話。

 

 

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最期は、美しすぎる殺人を匂わせるこちら。

ポーの一族萩尾望都

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これって、これに通じるよね

まあ、こちらのロザリンドちゃんはこの子より大分黒い感じだけど。

 みなさんも、復刻版で書店で見たかも。

こわいよーこわいよー。泣くよー

 

 

無邪気なこどもが・・・シリーズで一番トラウマなのはこちらのドラマ

「可愛い悪魔」。

金魚鉢のシーンが忘れられない。怖いよう・・・

 

youtu.be

 

無垢であってほしい幼子が、っていうのが一番精神時来るパターンですな。

 

なんとなく私の中では悪魔の手毬唄と同じ記憶枠に入ってたけど、調べてみたら内容が全く違った。

 

 

 

かのこちゃんとマドレーヌ夫人

万城目学の「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」

を読んだ。

 

 かのこちゃんは小学1年生の女の子。玄三郎はかのこちゃんの家の年老いた柴犬。マドレーヌ夫人は外国語を話せるアカトラの猫。ゲリラ豪雨が襲ったある日、玄三郎の犬小屋にマドレーヌ夫人が逃げこんできて……。元気なかのこちゃんの活躍、気高いマドレーヌ夫人の冒険、この世の不思議、うれしい出会い、いつか訪れる別れ。誰もが通り過ぎた日々が、キラキラした輝きとともに蘇り、やがて静かな余韻が心の奥底に染みわたる。

 

こちらの話、ねこがおしゃべりできる設定である。もちろん、犬も。

マドレーヌ夫人は「かのこちゃんのお母さんが作ったマドレーヌの焼色のような赤茶」の猫。

 

ノラ人生を謳歌していた彼女はあるゲリラ豪雨の日にうっかり逃げ込んだ犬小屋の主「玄三郎」と言葉が通じる事をしる。

 

種を超えた出会いがどのように愛情に変わったのかは書かれてないが、二人は夫婦になる。

 

もちろん、フィクションなんけど、

「ふーん、猫って水が嫌いなんだ〜」

とか、本当にねこの気持ちが聞けた気がしてくる。

 

夫の玄三郎は老衰で亡くなるのだが、電車で読んで涙が出て困った。

 

こんなふうにきちんとパートナーにお別れを言えて旅立てるなんて素晴らしい。

 

読むとほのぼのしてしまう話だった。

かのこちゃんのパパ、いい人だなぁだなぁ。

 

読書好きの義妹が娘にくれた本。

言葉でうまく言い表せないけど、この感じ確かに好きだわ。

 

 

 

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うちの夫人?

いや、夫人ではないしメスでもない。

ねこのテレビを見るねこ、を撮りたかったけど、全く撮れない!

 

 

 

令和の世に諸星大二郎にハマる・・・「妖怪ハンター稗田」

 令和のこの世に諸星大二郎御大の漫画にハマってしまった。

デビューが70年代!

この表紙の癖の強さよ。

 

ぬばたまの闇の底どよもす呻き声。冥き世界にうごめく異形の者ども…。異端の考古学者・稗田礼二郎が暴きだす、触れてはならぬ…暗黒の日本史!! その圧倒的スケールで、漫画界を震撼させた空前絶後の傑作「妖怪ハンター」第一弾!! 幻のミッシング・ピース「死人帰り」も掲載!! 暗黒の邪神、深き底より…まいる。 

 

今年は、すごく古事記絡みの話がアンテナに引っかかってくる。

私のなかで、古代史ブームが巻き怒っているのである。

伝奇ミステリーという分野なのかしら?

とにかく、異端の考古学者・稗田礼二郎がかっこいいわけでもないし、いいこと言うわけでもないんだけど読みだしたらやめられない。

妖怪ハンターと言いつつ、少なくとも水木しげるっぽい妖怪は出てこない。

水木しげるの妖怪が砂絵のような乾燥を感じるのに対して、諸星大二郎の妖怪はなんと言っても湿った人毛のような嫌さがある。

触りたくない感じ。何なら妖怪ハンター稗田さんもまあ怖い。

しかし!稗田さんは最初の設定が「ジュリー」みたいな人。

ご存知沢田研二、といえば当時一斉を風靡したセクシーメンズだ。

 

その設定が生きて映像化された時は沢田研二が主演だ。これ、みたいな。

 

 沢田研二、元気かな・・・

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こちらは、名前のない「もの」に関するお話。

名前をつけることによって、その「もの」に生命をを与えてしまう。

ファンキーな新興宗教教祖が出てくる。説教はラップ。

魔障ヶ岳の山中にあるという古代の祭祀遺跡「天狗の秘所」を調査に訪れた稗田礼二郎らが出会ったものとは? 調査に同行していた学者や山伏の身辺に次々と起こる異変。“御神宝”「天狗の宝器」とはなんなのか? 稗田を追ってくる「名前のないもの」を妖怪ハンターとして鎮めることができるのか? 圧倒的世界観で読むものを魅了する諸星大二郎ワールド!!

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 さて、こちらの妖怪ハンターじつは稗田の生徒たちシリーズというのもあってこちらもなかなかおもしろい。

 

 夢見村は、夢を売買する風習の残る村。大学で民俗学を学ぶ薫くんはこの村の調査のために訪れるのだが、まんまと村人に利用され死者と夢を交換する羽目に陥る。

もうひとりの教え子、大島くんと渚ちゃんが活躍する「悪魚の海」の2本立て。

 

いやー、諸星大二郎という人は悪夢を取り出すのがうまい。

一見して下手?だけど迫力のある絵におののいていると、いつの間にか大きな風呂敷の中に放り込まれている感じ。

ぐぬぬ、いやや~と思いつつ彼の作ったワールドに取り囲まれてしまう。

 

なんだろう、ちっともおすすめしている感じがしないのだがオススメである。

そもそも、諸星大二郎の漫画の魅力を伝えきるほど私には語彙力はないのだよ。

 

www.ktqmm.jp

ただ、ね。北九州漫画博物館の展示をコロナのせいで二の足踏んでるうちに終わってたのがが悔しいのだ。

これ、見たかったなーなんで私来週行こうなんて思ったんだろう。

会社休んで行けばよかったぜ!

 

 

 

伊坂幸太郎がなろう系を書くとこうなる!?「クジラアタマの王様」

伊坂幸太郎の「クジラアタマの王様」を読んだ。

 

なんと、現世ではクレーム対応中のサラリーマンが異世界でドラゴンだのオオトカゲだのと大きな剣や矢で戦う話だ。

 

こ、これは今アマゾンのランキングを席巻している、いわるゆところの「なろう系小説」??では。

 

クジラアタマの王様

クジラアタマの王様

 

 

※なろう系とは・・・小説家になろう、というサイトから流行り始めた、異世界に転生してどうのこうのするという類型のこと

 

そんなに、現世が嫌なのかとも思うが、現在この異世界で~というのは大流行のようで、アマゾンのラノベコーナーは面白いくらい異世界に転生している。

むしろ私が若い時代は転生もせずにどんなラノベ(あの頃はジュニア小説とか言ってたかな?)を読んでいたか説明出来ない程である。

 

私もキンドル無料で読める異世界転生するおはなしを漫画をいくつか読んでみた。

いや、「転生しても驚かないんだ!」 と驚いた。

 

いわるるミステリ好きにも「お約束」があるように異世界転生ものも、いくつかのお約束なあるのだなぁと妙に関心した。

一定のルールを知っていたり楽しめたりする素地がないと「こんなの意味ない」とか無駄な攻撃をしてしまうので気をつけようと思う。

意味がないのではなく、自分に意味がわからないのだということ知れば丸く収まるってもんよ。

 

ところが伊坂幸太郎がなろう系を書くと、このお約束を知らないユーザーへの配慮が行き届いている。

 

主人公自体が異世界(夢の世界)を最初から最後までイマイチ半信半疑なのだ。

 

ココらへんの感覚がすばらしくて、異世界でパーティーを組んで戦う者たちが現世でも連絡を取り合い現世でも協力し合う話なのだが、彼以外は国会議員だったり大人気アイドルだったりする。

異世界と現世界はつながっていて、夢の中でオオトカゲを倒せば現世で抱えている問題も解決する。

 

細々したくすぐりが入りながら、結局最後はコロナを思わせるウイルスのパンデミックから世界を救うという話になる。

 

それぞれのキャラが生き生きと活躍する、さすがの伊坂幸太郎的な小説。

とくに、議員の妻(最後まで名乗らない)、あなたサイコーだわ。

 

エンタメはこうじゃなくちゃと思わせるスカッとした話。

kindleunlimitedで読めるので、ぜひ(2021.05現在)

 

ついでといっちゃなんだが、異世界に転生する漫画でこないだ読んだこれが、大人な世代にも面白いんじゃないだろうか(絵柄が、だけど)

 

水木しげるのいたこ漫画家、ドリヤス工場の「異世界もう帰りたい」

 タイトルだけですでに笑える。そうだよな、私だったらまあ帰りたいわ。

 

こちらも、kindleunlimitedで無料で読める。・・・スバラシ。

 

それから80年代の若者がよく読んだ今で言うラノベ、一つ思い出した。

コバルト文庫・・・ちょっと、ターゲット年齢低いかな?

なんて素敵にジャパネスクとか、宇宙皇子とか読みだしたら止まらなかったわ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ザリガニの鳴くところ」心ゆさぶるミステリー

本屋大賞・翻訳小説部門一位のの話題作「ザリガニの鳴くところ」を読んだ。

 

 

ザリガニの鳴くところ

ザリガニの鳴くところ

 

ノースカロライナ州の湿地で男の死体が発見された。人々は「湿地の少女」に疑いの目を向ける。6歳で家族に見捨てられたときから、カイアはたったひとりで生きなければならなかった。読み書きを教えてくれた少年テイトに恋心を抱くが、彼は大学進学のため彼女を置いて去ってゆく。以来、村の人々に「湿地の少女」と呼ばれ蔑まれながらも、彼女は生き物が自然のままに生きる「ザリガニの鳴くところ」へと思いをはせて静かに暮らしていた。しかしあるとき、村の裕福な青年チェイスが彼女に近づく……みずみずしい自然に抱かれた少女の人生が不審死事件と交錯するとき、物語は予想を超える結末へ──。

 

 いや、これ良かったわ~

ミステリー要素もあるけれどメインは湿地の少女と蔑まれた女性の生き様が美しい文章で綴られていて感動する。

 

正直、あの男は死んで正解みたいなところがあるので全然「予想は超えない」。

 

なぜ彼が殺されたか動機は分かるし、誰が殺したかもわかった。

でもどうやって彼が殺されたかはわかんないまま終わるし、真相は死人の心の中のみ。

そのせいでらもしかしたらミステリーとしては凡作と思う人もいるかも知れない。

 

この本の読みどころは多分そこではなく、差別というものの根深さと怖さ。

主人公カイヤの成長と、湿地の美しさ、生き物の多様性などだろう。

 

カイヤの周りにはいい人は少ない。ただ、いい人の顔は見えているが彼女を攻撃する悪い人たちはもやもやと、あまり個性がない。というより村全体の悪意、みたいなものを感じる。

 

最後、霧が晴れるように彼女のことを見て見ぬふりができなかった良心のある人たちが明らかになる。

 

 

カイヤは美しい白人女性だ。アメリカの黒人差別の問題は深刻だが、まさか白人間にも格差があったとは。まずそこが驚き。

 

まあ、多様性が少ないと思われている日本に住んでいても、あからさまなものから陰湿なものまでたくさんの差別があるのだから、驚くことも無いのかもしれない。

 

とにかく、少女時代から家族から見放され、1人で貝などを売って生き延びてきたカイヤ。

そんなカイヤに文字を教え、生物学への彼女の興味を後押ししたテイト。

 

本当に、何度もここでこの話が終わってくれればいいのに思う。

 

テイトと出会ったとき、カイヤの才能が認められ本が出版されたとき、兄が帰ってきたとき、テイトがもう一度やり直そうと言った時、

たくさん幸せになれそうな分岐点があるのにその度、無情にも殺人事件のパートに押し戻される。

 

でも、最後の終わり方はすごく良かった・・・

翻訳っぽい持って回った言い方とかも少なくて、とても読みやすく美しい文章で

湿地の生き物に対する描写も繊細で美しい。

作者や本物の生物学者だ(さもありなん)

 

今回は、オーディブルの無料お試しキャンペーン(2回めだけど)で読んだ。

というか聞いた。

やっぱり耳で聞くならKindle読み上げよりオーディブルよね。

場合によっては単行本一冊より安いからコスパは思ったやり悪くない。

 

Audible (オーディブル) - 本を聴くAmazonのサービス

 

声優の池澤 春菜さんの落ち着いた声もすごく良かった~~

この人、池澤夏樹さんの娘さんなんだねぇ~ふむふむ繋がりますなぁ

なんと、第20代日本SF作家クラブ会長ですって。

 

 

 

 

 

 

 

 

あまりに怖い未来予想「動物農場」

傑作の誉れの高いジョージ・オーウェルの「動物農場」を読んだ。

 

ジョージオーウェルと言えば、ほら、あの「1984」を書いた人ですよ。

 

 

動物農場 (角川文庫)

動物農場 (角川文庫)

 

 

超怖かった…

共産主義の興りから支配者の誕生、そして堕落までをかなり皮肉を効かせて描いている。

 

…ありそう。

この雰囲気って抑圧された今の状況に近いものがあるかも。

 

いま、正しい理想を抱えた英雄が、みんなで日本を支配している奴らを追い出そう、って言えばついて行く人は多いと思う。

 

ただ、正しい理想はじわじわと権力者の都合の良いように書き換えられていくのである。

 

最初は必要が生んだ指導者だったのだが、徐々に力で抑えつける支配者に変わって行く。

 

民衆は、それでも前よりはマシだ。我々は自由だ、選んでこの状況を勝ち取ったのだ!と思い込んでいる。

 

でも、実際は他の農場の動物達よりすこぶる過酷な労働条件で働かされているのだ。

 

あんまりにも怖さが表現出来なかったので、ちょっと調べてみた。

 

これってソ連共産主義、腐敗した権力豚のナポレオンは、スターリンのことを風刺しているらしい。

 

そして、作者自身を投影したインテリロバは、最初から冷静に事の成り行きを見守る。

 

空腹と、辛苦と、失望、これが、いつも変わらぬこの世の定めなのだ、と彼はいうのだった。

 

どこか諦めているというか…これも悲しいけど、今のところ真実だったりする。

 

これって、すでに起こった革命をベースに描いているけど、今の時代に読んでもかなり起こりそうな未来な気がしてならない。

 

革命に成功した動物達の平等にという理想はある意味とても魅力的だし、何も間違っていない。

 

この高い理想が現実のものとなれば今の資本主義の我々の方がよほど惨めなものだ。

 

あらゆることは自己責任で切り捨てられるのだから。

ただ、このユートピアはよほど高潔な人物ばかりじゃないと無理だったし、

高潔な人ばかりの共和国ができたとしても、周りの国からすぐに侵略されると思う。

難しいなぁ。

 

革命成功直後の動物達の様子は幸せそうだったよ。

 

お伽話風に描いてはいるが、恐ろしい話だった。Kindle Unlimitedで読めるよ。

 

なんとジブリでアニメ化されている。

映画『動物農場』公式サイト

ジブリのほのぼの感を瞬殺する内容!

 

 

さらに、石ノ森章太郎が漫画化している!

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表紙が可愛い。でも、こればっからは本の方が読みやすいかも。文庫版なので文字の多さが辛い。



 

 

さて、この本を読み終わったらこちらもオススメ。

 

一九八四年〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

一九八四年〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

 

 

わたしは、実は漫画で読破。てへ。

 

1984年 (まんがで読破 MD100)

1984年 (まんがで読破 MD100)

 

 

私はこの本でディストピアという言葉を知った。

 

せっかくなので、私が似てるなーと思うこちらもご紹介。

 

青空文庫で読める、日本のSFの祖、海野十三の十八時の音楽浴

 

十八時の音楽浴

十八時の音楽浴

 

 

これ、まさしく監視社会下の恋愛?でよく似てると思う。

海野十三青空文庫でいっぱい読めるのでオススメ。

 

そして、今回書きながら気が付いたんだけど村上春樹1Q84って、この1984のことだったんじゃん!!

今頃気がつく私…

 

これ、読んだけどイマイチピンとこないというか、感想がまとめ切らない。

 

 

 

遺品

若竹七海の遺品を読んだ。

 

遺品 (角川ホラー文庫)

遺品 (角川ホラー文庫)

 

タイトルも表紙も怖い。

 

学芸員の仕事がなくなり、彼氏とも別れ、家族ともうまくいかないというどん底期に、たまたま紹介された仕事がとある女優のコレクションの整理。

 

このコレクションが大変な代物で、彼女のパトロンだった男によるらそれこそ使い終わったわりばしとか、もうそりゃ言葉にしたくないものまで一切合財入っているのだ。

 

ここがこの本の1番のゾワゾワポイント。

 

結局、コレクションについた怨念が、という段になるとちょっと興醒めな感じかした。

 

ミステリーじゃなくて、ホラーだからしょうがないとはいえ最後の終わり方が少々残念。

 

ここはスパッと変態パトロンと、殺された女優という構図をスパッと暴いて、8歳年下のたける君とカップル誕生、仕事も私生活も絶好調っ、て感じになるわけないか…

 

がんばる女性には幸せになってほしかったけど。

 

Kindle Unlimitedで読めるので、ゴールデンウィーク読むものない方、せび。

金沢への旅行気分も少しだけ味わえます。