iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

「銭ゲバ」秋山ジョージ氏の訃報を聞いて

 昨日のニュースで漫画家、秋山ジョージさんの訃報を聞いた。

正直、名前は知っていたたけれど読んだことないなーと思っていた。

 

先月までは。

 

実はゴールデンウイークの間に、kindleunlimitedで見つけた合本版を読んでいたのだ。

 

銭ゲバ 大合本 全4巻収録

銭ゲバ 大合本 全4巻収録

 

 

貧しさ故に病気の母を亡くした風太郎は、「金こそすべて」と、金のために生きることを決意。
大会社の社長のイスを手に入れた風 太郎だったが、そのために何人も殺し、恨みを買い、刑事につきまとわれる日々。
金があっても風太郎に平穏が訪れることはない――。人間の心の 闇を鋭く描く、ジョージ秋山の代表作! 

 

犯罪者を主人公に据えた重厚な物語。

 

一番最初の殺人が衝撃的。

貧しさゆえに医者を呼ぶことができず母を亡くした時、仲良かった兄ちゃんに泥棒をいさめられて殺してしまう。

まだ子供だったのに。

 

風太郎のその後の人生は、最初に殺してしまった兄ちゃんの持つ「よい心」の部分を見ないように、押さえつけるようにただひたすら金の亡者になる。

まさしく、金のためなら人殺しもいとわず、好きな人も殺し、我が子も殺し、警察官も殺し、とにもかくにも殺しがばれそうになったら殺すという、感覚麻痺。

 

でもずっと愛されたかっただけなんだろうとは思う。ダメだけど。

 

そしてダメだけど、頭もいいし度胸もあるしでベクトルが違うが成功者になってしまう。

 

しかし最後まで「こんな自分を愛してくれる人」を探していた彼は結局最後はびっくりするほどあっさりと命を手放してしまうだよね。

 

かなり強い心を持ってから読まないと、露悪的過ぎて辛くなるかも。

秋山ジョージ先生はこの話で何を伝えたかったのかなあ。

 

考えさせられることが多いのは松山ケンイチでドラマ化されていることでもわかる。

 

銭ゲバDVD-BOX

銭ゲバDVD-BOX

  • 発売日: 2009/05/22
  • メディア: DVD
 

 

kindleunlimitedで読めるので、このタイミングに心を強く持ってぜひ。

 

 

 

 

「インテリア」野間美由紀さんを悼む

高校生の時に友達が大好きで、よく押し貸しをされていた漫画家の野間美由紀さんが、5月にお亡くなりになっていたようだ。

59歳、まだまだな年齢だなあ。

 

代表作といえば「パズルゲーム☆はいすくーる」をまさしく高校生の時に読んでいたのだが、そのころなかった言葉「リア充」達の解き明かす謎に、まぶしさとやっかみを感じていたことを思い出す。

 

 

間に挟まれた☆が時代を感じる・・・

 

新聞で訃報をしって懐かしくなり、ブックオフで見つけた一冊を読んでみた。

インテリア (白泉社文庫)

インテリア (白泉社文庫)

 

 

インテリアデザイナーの木綿子(ゆうこ)を軸にした連作ミステリー 

5歳年下の恋人たかやと二人で事件を解決していくのだが、トリックとしてはそこまで凝ったものではない。

それぞれの話はしっかりミステリしているし、恋愛要素とかも絡んで美しい絵柄だと思う。

 それでもどうしても良くも悪くも安定の火曜サスペンス劇場感。

 

ページ数にもよるのだろうがどうしても「犯人」の描写を「目つき顔つき態度の悪い奴」という絵柄で表現しちゃっている気がする。

 

登場シーンから、あなた犯人ですね?というか・・・

(もっと私をどんでん返してくれ!)

 

それから嫌いじゃないけど、必ず挟んでくるお色気シーンがちょっと苦手。

まあ、これは掲載紙による都合とかもあるんだろうなあ。

今回も、これでもかというくらい毎回毎回・・・いやいいよ、大人やしな。

 

高校生のとき読んでいた パズルゲーム☆はいすくーるは、その後成長してシリーズ化するのだが、だんだんお色気描写増えていくんだよねー

 

・・・リア充め。

 

それにしても久しぶり読めて楽しかった。

少女漫画界ミステリーという一分野を切り拓いた野間美由紀さん、安らかにお眠りください。

 

 

賛成?反対?「ぱいどん」

みなさま、漫画の神様をAIで降臨!で話題になった「ぱいどん」はもう読んだだろうか?

いや、年明けに公開されているので結構前の話なのだが、最近たて続きでテレビや新聞で取り上げられていたので、調べたらなんとwebで無料で読めるらしいのだ。

 

robotstart.info

 

確かに、いかにも手塚治虫な感じで違和感全くないと思ったのだけどどうだろう?

賛否両論あるらしいのだが、私はありだと思った。

 

ただ、漫画の神様がいつまでも新作を出していたら新しい漫画家はたまらんかもしれないけど。

 

しかし、今回のぱいどんを作るにあたっての話も読んだ。こっちもなかなか読み応えあり。

 

まだまだすべてAIがやれるわけでないみたい。

つまり、AI先生の人間アシスタントが必要というイメージ?

しかも結構な作業量・・・

 

ものすごい数の手塚キャラを読み込んで、いかにもな感じのキャラを作らせるまでにものすごく手間がかかっている。これは手作業・・・

 

tezuka2020.kioxia.com

 

これを読むと、AI漫画家が人間にとって代わるような状態まだまだ先な気がする。

どちらかというと作画周りは人間がするしかなくて、ストーリー作成とか編集者の作業などはAIを導入しやすいようだ。

 

しかし、この作品誰が著作権をもつのかしら?

あと、故人の意思とかもう聞きようがないのでそこら辺の問題も出てくるだろうな。

今回のプロジェクトには息子さんが入っているので大丈夫だと思うけど、たとえば、本当に手塚治虫がこれを読んでどういう反応をするかは誰もわからないしなー

 

新聞で読んだのだけど故人の音声データをあつめていかにも言いそうなことを学習させて、いわゆるコンピューター上で故人おしゃべりすることはもう可能らしい。

AIを学んでいる大学生ならできるとまで書いてあった。

 

写真のデータもたくさんあれば、それこそ美空ひばりのように復活もできるということだ。私これ見ていないので残念なんだけど。

 

あ、動画ありましたわ。

https://youtu.be/nOLuI7nPQWU

 

で、これからは死ぬ前に自分の音声データーや映像データの二次利用を許可するとかしないとか表明しないといけない時代になってくるらしい。

 

確かに、親しい人の声を聴けるのであれば聞きたい。AIと分かっていても話したいと思うのは人情かも。

 

でもそれによって、一期一会というか今この瞬間しかない出会いも人も、という感覚が薄くなるかもなーとかいろいろ考えさせられる。

 

それにしても、「ぱいどん」は連載できるような終わり方、というよりぱいどんっていったい何者なの?という伏線が張られたまま終わっているので、続きが気になる!

 

 

うわ、紙の雑誌はめちゃくちゃ高値がついてる!

モーニングで連載が続くのかな?

 

 

四月に読んだ漫画 8冊

3月に読んだ漫画、をつい最近書いたような気がしするけれど、アレよアレよという間に四月も終わってしまった。

いや、四月はコロナで世間はひっくり返り、仕事も子育てもとにかく何もかも大きなシフトチェンジが起こっていた。

 

最中はあっという間に過ぎ行くわぁ、なんて呑気な感じではなかった。

未だに中一の息子は大きめの小学生のような感じだし、高一の娘は制服に袖を通す前にサイズアウトしそうなくらい成長が止まらない。

そして高三の娘に至っては、受験生の自覚という集団催眠がかからぬまま、ジャンプばっか読んでる。

 少年ジャンプは中学生男子が読むものじゃないのか!

確かにうちの中1息子コロコロコミックスとか読んでそうだしな。

 

ダメ人間養成牧場と化した自宅での在宅ワークはストレスがハンパなかったし、さらにあと一ヶ月これが続くことが決まりそうで、不安はある。

 

それでも一旦後ろを振り向くとあっという間だったなと思えるから不思議だ。

 

まあ、なるようにしかならんわな。

これ艶つけたらケ・セラ・セラばい。博多弁。

 

さて、閑話休題。四月に読んだ漫画を記録。

 

 

 絵が可愛いし、自分の足で歩き始めた二人の乙女の話。

遠藤淑子好きの私としては、とても好物な感じ。一巻無料。

 

 

 

まずラノベがあって、ドラマ化されてさらに漫画化もされているみたい。

経理部の森若さんは美人なんだけどなるべく会社の人との距離を保って自分の生活を予定どおりに回すことしあわせを感じるタイプ。

正しいけど、そのままでいいのかなー。ま、自分でもそう思っているようなのでいいか。

普通は、そういう人の扉をこじ開けてデモお付き合いしたいと言ってくれる人はいません。

白馬の王子様は現実世界にはいないのと一緒ので、外の世界になんの窓も開かずに向こうからやって来るのを待っていたら、寿命が来るんだよー。やはり一巻まで無料

 

 

彼方のアストラ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
 

いかにも少年の読みそうな漫画だが、意外や意外優れたSF ミステリー

主人公もバカっぽくって可愛いし、ヒロインも天真爛漫でバカっぽくて可愛いしなかなか目尻が下がる。失礼半端ない。

裏の裏の性格とかなさそうだし、ジャンプなのできっと喧嘩して仲直りして、困難にぶつかってみんなの力で乗り越えて、という形になるはずである意味安心してよめる。

2巻まで無料。残りを購入するか真剣に悩み中。

 

 

 

ちょっと変わった裁判官に戸惑いつつも興味を覚えていく極めて普通の青年の話。

正直主役以外が魅力的すぎてこの後どうなるのかなー。一巻無料。

 

 

 明智五郎って、そこまではっきりパクりますか。小林少年代わりに可愛いけどとても東村アキコらしいお弁当屋の娘さんが出て来る。一巻無料。

ドラマ化もされているようで、こないだの映画(詩人層の殺人)でも明智役じゃなかったが?と思うこの人が主役。

 

www.ntv.co.jp

 

こないだの映画

 

 

  

 

 マッドサイエンティストにより、過去の戦国武将の遺伝子を組み込まれ子供が作られた近未来。理由は戦国時代ファンだから!

酷く荒れた高校の1クラスに織田信長やら武田信玄やら伊達政宗やらの生まれ変わりが終結していて、生まれ変わって学校の派遣を争うという。それぞれの武将は伝わっている彼らの性格を踏襲していてすごい面白い。一巻無料。

 

 

 

 千ミツと言われるほど嘘が横行する(そうなの?)不動産業で、とある石碑を壊して呪われてしまったばっかりに、嘘がつけなくなった主人公がどうたたかって行くか?という話。

不動産はやっぱり詳しい知り合いがいないと損する世界なことがわかった。

一巻無料。

 

 

ドラゴン桜(1) (モーニングコミックス)

ドラゴン桜(1) (モーニングコミックス)

 

 

どちらかというと受験生の娘に読んでほしんだけど、勉強することが楽しくてお得なことであるという説には本当に賛成。すごく魅力的なストーリーだが絵がなぁ。

Amazonでは1巻無料。続刊もセール中で安くなっているようだ。

 

以上、全て無料だった。

電子書籍、抵抗がある人も多いけど、こういう使い方もあるので本当のおすすめ。

いざというとき?に読む本がなくて困ることもありませんよ!

これ、タブレットがわりになるのでコスパも最高だと思う。

【Newモデル】Fire HD 10 タブレット ブルー (10インチHDディスプレイ) 64GB

【Newモデル】Fire HD 10 タブレット ブルー (10インチHDディスプレイ) 64GB

  • 発売日: 2019/10/30
  • メディア: エレクトロニクス
 

 ただ、結構セールになるのでお安いタイミングを狙った方がいいかも。

実は5台持ってるのですわ。うち2台は使い倒してディスプレイ割れでお蔵入りですが。

Amazonとズブズブの関係であることの楽さよ!って感じ。

買うときは読み上げ機能のついたFire8以上がおすすめです。

 

 

 

ゼンタングルを知っていますか?

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ゼンタングルとはペン一本で紡ぐアート。

ゼンは「禅」のことで描いているうち心も癒されるというもの。

正解はないので、間違いもない。従って消しゴムは使わない。

とはいえとっても高級な落書きの手法かな?

 

電話かけてる時についついメモ帳になんか描いちゃってたアレ、が一番近い。

 

しかし、素敵なゼンタングル見ると私も描きたーいとなってしまう。

 

そしてここに来て、ステイホーム週間。

時間だけはたっぷりあるし。良きお手本もあるし。

 

 

これがなんとkindleunlimited に入っていたので、見よう見まねで描いてみた。

どうやら、ゼンタングル創始者のバイブル的書のよう。

パターンが多いというよりほ、ゼンタングルとは何かについて多く語られている。

 

 


もう一つ描いた。えータイトル街並み。

 

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しかし、めちゃくちゃ肩こった。

こう言うのをゴリゴリしちゃー意味がないとわかりつつ。

リラックスしてやらないとねー

ペン一本ではじめられるので、心落ち着けたい方はぜひ。

写経とか写仏に近いのかもしれない。

最後に、ちゃんとしたゼンタングルの紹介にリンク貼っとく。

マインドフルネスとゼンタングル | Tangle Effect

 

あ、こういうのはとっつきやすい。

 

大人ディズニー タングルアートレッスンブック

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  • 発売日: 2018/12/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

ディズニープリンセス レディなタングルアートレッスンブック

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  • 作者:江種 鹿乃子
  • 発売日: 2019/01/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

 

 

「流浪の月」恋愛でも友情でもない二人

今年の本屋大賞を受賞した流浪の月を読んだ。

 

【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

  • 作者:凪良 ゆう
  • 発売日: 2019/08/29
  • メディア: 単行本
 

 

どうしよう、本屋大賞に対する私の信頼がさらに高まったよ!

本屋大賞にハズレなし、を確信したね。

 

逆にいうと、本屋大賞でなければ手に取ることもなかった気がする作家さんだった。

 

【2020年本屋大賞受賞作】
せっかくの善意を、
わたしは捨てていく。
そんなものでは、
わたしはかけらも救われない。

愛ではない。けれどそばにいたい。
実力派作家が放つ、息をのむ傑作。

 

被害者としてデジタルタトゥを押された更紗と、その加害者とされた文の、恋愛でも友情でもまして犯人と被害者として憎しみの感情でもない関係。

 

ただ、2人は名前をつけられないその想いをきちんと守り通すことができた。

せつないけど、そしてやりどころのない怒りと虚しさを覚えるけども、ハッピーエンドなんだろうと思う。

 

この話、ホントに辛い。

 

少し浮世離れしていると言われる更紗の母。

綺麗なものが好きで、荷物が嫌いで、いつもパパ大好きとキスをする、そんな母は父の死とともに本当にダメになってしまう。

幼い娘も守れないほどダメな人間に。

他人の目など気にしない強い人に見えたけど、本当はとても弱い人だったようで、幼かった更紗は、伯母の家はやられそこで従兄弟の性的虐待をうけてしまう。

 

これ以上あらすじをダラダラ書いてもしょうがないのだが、この話には誰1人明確な悪意がある人は出てこない。

(1人いるけど。名前を呼ぶ価値もない従兄弟が)

 

更紗が帰りたくないと思う家の伯母も、DV彼氏の亮くんも、彼女を保護した警察も、被害者女児として遠巻きに眺める世間も。

ただただ更紗の話しを聞かないだけで、自分の理解できる世界の中に更紗を引き止めるだけだ。

みな、更紗をかわいそうな被害者だと思って、そこから動かない。

 

更紗は文に助けてもらったと思っているし、文も更紗に自由にしてもらったと思っているのに、

更紗と文は誰にもわかってもらえない。

 

まさしく、恋愛ではなく友情でもなく、あえていうならば依存?足りないものを埋め合うような関係。

 

この作家さん、これまではBL小説などを書いてた人らしい。

 

なるほど、この、個人と個人のここだけの関係性の描き方のうまさはそこがルーツということなのだろう。

 

まあ、滅多にこんな関係性はないと思うけど。

 

わかったようなことを言ってらがBL小説は読んだことない。三浦しをんの受け売りだ。

 

最後に語彙力のなさ満開だが、すごいヤバイ小説です。

 

 

 

 

 

 

 

「medium 霊媒探偵城塚翡翠」残り1/3からの一気呵成のたたみかけ!

いやぁ、さすがタイトルを総なめしただけある!

 

三冠獲得!
このミステリーがすごい!」2020年版国内篇 第一位
本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング 第一位
「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー

 

久しぶりにページをめくる手が止まらないという幸せな読書体験をした。

 

medium 霊媒探偵城塚翡翠

medium 霊媒探偵城塚翡翠

  • 作者:相沢 沙呼
  • 発売日: 2019/09/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

推理作家として難事件を解決してきた香月史郎【こうげつしろう】は、心に傷を負った女性、城塚翡翠【じょうづかひすい】と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた――。

 

この本の面白さはネタバレと深く紐づいているので、何と紹介すればいいのかとても難しい。

Amazonの内容紹介読んでも全然おもしろそうじゃないでしょ?

読んだ後でんならわかる。こういう書き方をして、読者の楽しみを奪わないようにしているのだ。

私もタイトルしか知らない時は「霊媒」て、なんでもありかい!と突っ込んでしまっていたが

なんのなんの、ここも仕掛け。大事な事なので二回言わせてもらう。ここからもう仕掛け。

 

最初のうち、語り手である推理作家に対してイマイチ好きになれないなと思っていた。

ほら、推理作家で探偵でといえば法月綸太郎とか、京極夏彦有栖川有栖など枚挙にいとまがない。

3人のヒーローに心を奪われ続けた私としては、この香月史郎という作家探偵がなんかぬるいというか

単に感情的に「なんかすかーん」って感じ。

 

でもね、しょうがなかった。この気持ち悪さが半分位読み進めているうちに確信に変わってくるのだけど、

ここからがすごいところ。

 

解決編に入ってからの展開はまさにジェットコースター

今まで違和感というコースの上をカチカチカチと登らせられて

なんだなんだこれなんだ怖いぞうわうわうわ、なんて思っていたら一気に落ちる!

まさに垂直落下くらいの衝撃で、そこから読了までは本当にあっという間だった。

 

いやあ、あそこで読みやめれる人がいたらむしろ見てみたい。

褒めすぎかなあ。

 

他の方のレビューで本当の翡翠が魅力的ではない、という意見を読みましたが

本当の翡翠なんていないんだろうと思う。

誰だって、ちょっと純粋でちょっとずるかったり、100%全ての自分を出しているわけじゃない。

本人ですら本当の自分がどんなもんか自覚してないことも多い。

最初のあざといくらい可愛い翡翠も全部嘘ではなかったんだろうと思う。

 

それにしてもこの「霊媒探偵」流石に続編はなさそう。いや、そこをもう一捻りしてくれたりするのかな?

初読みの作家さんだったけど、タイトルそうなめの看板に偽りなし。期待している。

来るべき自宅防衛GWにおすすめ!多分部屋でちょっと声出しちゃうと思うよ。おおお!って。

 

kindle unlimitedで読める本もあるようなので読んでみるつもり。

午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)

午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)

  • 作者:相沢 沙呼
  • 発売日: 2012/10/21
  • メディア: 文庫